日本歴史地名大系 「那口郷」の解説 那口郷なくちごう 和歌山県:和歌山市河南地区薬勝寺村那口郷平安時代、三上(みかみ)院の一郷。薬勝寺(やくしようじ)・仁井辺(にいべ)・小瀬田(こぜた)・境原(さかいばら)辺りと思われるが近接して勢多(せた)郷があって時代により範囲も変動していると考えられ、確定しがたい(→小瀬田村)。久安元年(一一四五)一一月一日付秦宿禰守利私領売渡状案(間藤家文書)に、名草(なくさ)郡三上院の「那口郷」とみえる。のち三上庄に属し(海南市の→三上庄)、貞和元年(一三四五)三月二日付足利尊氏下文(熊谷家文書)によると、熊谷小四郎直経が勲功の賞として「紀伊国三上庄内那口郷小勢田村地頭職」を得ている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by