熊野古道(読み)クマノコドウ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「熊野古道」の意味・わかりやすい解説

熊野古道
くまのこどう

和歌山県南部の熊野三山への参詣(さんけい)路。紀伊山地をたどる遠隔参詣路で、その道筋はさまざま。熊野街道ともいう。京から難波(なにわ)を経て海岸沿いに田辺(たなべ)へ、田辺から山間本宮に至るのが紀伊(きい)路で、途中遙拝(ようはい)休憩のための九十九王子社が設けられていた。紀伊路は田辺から山間をたどる中辺路(なかへち)と、さらに海岸を伝う大辺路(おおへち)に分かれる。伊勢(いせ)を回る伊勢路、十津川(とつかわ)路、北山(きたやま)路、高野山(こうやさん)を経る高野路、大峰(おおみね)山中をたどる修験の峰入(みねいり)路などがある。2004年(平成16)「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

事典・日本の観光資源 「熊野古道」の解説

熊野古道(浜の宮王子~那智大社)

(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町)
美しい日本の歩きたくなるみち500選指定の観光名所。

熊野古道

(三重県・奈良県吉野郡野迫川村・十津川村・和歌山県)
遊歩百選」指定の観光名所。

熊野古道(速玉神社~佐野王子)

(和歌山県新宮市)
美しい日本の歩きたくなるみち500選」指定の観光名所。

熊野古道(野中の清水・一方杉)

(和歌山県田辺市)
関西自然に親しむ風景100選」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android