都道府県立図書館(読み)とどうふけんりつとしょかん(その他表記)prefectural library

図書館情報学用語辞典 第5版 「都道府県立図書館」の解説

都道府県立図書館

各都道府県が都道府県民にサービスするために設置する公立図書館.現在,全都道府県に設置されている.初期には,市町村立図書館が未整備なため,全域団体貸出などを行うとともに,参考調査図書館を目指した.その後,市町村立図書館の整備に伴い,市町村立図書館への援助が主な役割となった.「図書館法」では都道府県立図書館の役割は明確ではないが,1987(昭和62)年の「公立図書館の任務目標」では,市町村立図書館への援助が第一義的な機能とされるほか,2012(平成24)年の「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(文部科学省告示)でも,域内の図書館への支援に努めることが明記されている.他方,2000年代以降,厳しい予算状況のもと事業全般の見直しと再編が進む中で都道府県立図書館の役割も検討し直されるようになり,二重行政の解消や市区町村立図書館との機能分担が議論されている.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android