重留遺跡(読み)しげとめいせき

日本歴史地名大系 「重留遺跡」の解説

重留遺跡
しげとめいせき

[現在地名]小倉南区重住一丁目

弥生時代中・後期と古墳時代中期を主体とする丘陵上の集落跡。県指定史跡。平成二年(一九九〇)から同九年にかけて五回発掘調査。弥生時代の遺構は、竪穴住居・貯蔵穴・土坑・掘立柱建物・小児用甕棺墓・土壙墓などで、うち後期中頃の第2地点1号竪穴住居は大型の長方形(六×八メートル)で、後期の住居のなかでは最も高所にある。内部の南壁中央の貯蔵穴よりやや東の穴で発見された広形銅矛(一本)は穴の長軸方向に合せて鋒を東にし、刃を斜め四五度に傾け、じかに埋められていた。銅矛では初めての保管例で、この穴は七回掘直され、祭祀のたびに掘出されたとみられ、銅矛の首長層管理を証明する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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