重症急性膵炎(読み)じゅうしょうきゅうせいすいえん(英語表記)acute pancreatitis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「重症急性膵炎」の意味・わかりやすい解説

重症急性膵炎
じゅうしょうきゅうせいすいえん
acute pancreatitis

急性膵炎のうち,膵臓消化酵素の活性化により,中枢神経,呼吸器,循環器,肝,腎臓など膵臓以外の臓器が障害され多臓器不全 (MOF) に陥るものをいう。急性膵炎の約 10%を占め,死亡率は 30%と高い。臨床症状は急激な腹痛から始り,悪心,嘔吐などの膵炎症状に加え,呼吸困難,ショックなどの症状が早くから見られるほか,進行すると全身の出血傾向が現れ,死にいたる。薬剤投与,中心静脈栄養による栄養管理や血液浄化療法などの治療に加え,外科的に原因が除去できるケースでは開腹手術も行われる。アルコール性のものが多い。 1991年1月に難病に指定された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android