日本歴史地名大系 「野洲郡」の解説
野洲郡
やすぐん
県南部、琵琶湖最狭部の東岸に位置する。北東は近江八幡市、東は
〔原始・古代〕
郡域の大部分は野洲川河口部の低地にあたるため、縄文時代人にとっては適した環境ではなかったとみえ、
郡名の初出は「日本書紀」持統天皇七年(六九三)一一月一四日条で、「近江国の益須郡」に湧いた醴泉にかかわる記事である。この時期には郡でなく評と記されるべきで、また立評されていた可能性は高いもののその時期は確認できないので、天平五年(七三三)の山背国愛宕郡計帳(正倉院文書)にみえる「夜珠郡」が早い時期の史料となるか。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報