金井島村(読み)かないしまむら

日本歴史地名大系 「金井島村」の解説

金井島村
かないしまむら

[現在地名]開成町金井島

東と北の境を酒匂さかわ川が流れ、南は延沢のぶさわ村、西は岡野おかの村と接し、北西から武永田ぶえいだ堰・根又ねまた堰が南東・南に注ぐ。小田原衆所領役帳に桑原弥七郎「四拾五貫文 西郡金井嶋」とあり、天正一八年(一五九〇)四月日の豊臣秀吉禁制(県史三)に「金井嶋」と記す。同一九年の検地帳(県史四)によれば田一六町一反余、畠二町三反余。

近世は小田原藩領。文禄―慶長年間(一五九二―一六一五)に至る酒匂川移動工事によって、中央を流れていた同河川が遮断され(「蓮華寺縁起」蓮華寺文書)、その廃川床敷の開発により慶長一七年の検地を経て寛永一七年(一六四〇)の検地帳(県史四)では四八町五反九畝余に増し、万治元年(一六五八)の検地帳(瀬戸文書)の五九町一反一畝余をもって七九九石余の村高が確立した。慶長年間に藩主大久保忠隣から延命えんめい(現松田町)屋根葺替用竹の提供を命ぜられている(「後藤真成手形」相州古文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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