精選版 日本国語大辞典 「金剛場陀羅尼経」の意味・読み・例文・類語 こんごうじょうだらに‐きょうコンガウヂャウダラニキャウ【金剛場陀羅尼経】 写経本。一巻。巻子で料紙は黄麻紙。巻末に「歳次丙戌年五月…教化僧宝林」とあり、写されたのは天武天皇一五年(六八六)と知られ、現存写経中最古のもの。書風は中国唐代の欧陽通(おうようつう)に酷似し、やや縦長のつり合いのととのった書体で筆力は強い。小川家蔵。国宝。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の金剛場陀羅尼経の言及 【書】より …他の金石文の遺例と併せて考えると,7世紀初頭は北魏の書風が行われていたと推察される。7世紀後期と思われる《金剛場陀羅尼経》は丙戌年(686)の年紀が明らかな最古の写経で,書風は一変して唐風となっており,しかも初唐の書家欧陽通(おうようとう)に酷似している。これとまったく同一書風に,長谷寺蔵の法華説相銅板の銘文があり,欧法を会得した能筆の存在が明らかである。… ※「金剛場陀羅尼経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by