黄麻紙(読み)オウマシ

デジタル大辞泉 「黄麻紙」の意味・読み・例文・類語

おうま‐し〔ワウマ‐〕【黄麻紙】

オウマ化学パルプを配合して作った紙。封筒包装紙などに用いる。
キハダで染めた麻紙奈良時代、多く写経用にかれた。黄紙おうし。こうまし。

こうま‐し〔クワウマ‐〕【黄麻紙】

おうまし(黄麻紙)

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精選版 日本国語大辞典 「黄麻紙」の意味・読み・例文・類語

こうま‐し クヮウマ‥【黄麻紙】

正倉院文書‐天平一九年(747)一二月七日・写経所解「黄麻紙廿張 打界端切了」 〔唐会要‐省号上・中書省〕

おうま‐し ワウマ‥【黄麻紙】

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黄麻紙」の意味・わかりやすい解説

黄麻紙
おうまし

「こうまし」とも呼ばれる。麻紙 (あさがみ) の一種シナノキ科に属する落葉草木を原料としてすいた紙。古くは中国唐代において詔書に用いられ,日本では写経用としておもに利用されていた。現代では化学パルプなどとの混合で封筒,荷札型紙などとして利用されている。

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世界大百科事典(旧版)内の黄麻紙の言及

【写経】より

…材料は古くは絹も用いられたが,一般に麻紙,穀紙が多く使われ,これを黄色,藍色などに染めることもおこなわれた。とくに黄麻紙がよく使われ,これに木軸をつけて巻子本(かんすぼん)にするのがふつうである。 仏教徒は経典を仏法僧の三宝の一つ〈法宝〉として仏に準ずる尊敬をはらい,写経の目的は父母,師僧,愛子の追善や皇帝にささげるため,また自己の解脱のためにする宗教行為であるから,その書写は謹厳にして誤脱のないように努めたのは当然である。…

※「黄麻紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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