金子長之助(読み)カネコ チョウノスケ

20世紀日本人名事典 「金子長之助」の解説

金子 長之助
カネコ チョウノスケ

明治期のマラソン選手 我が国初のマラソン競技優勝者。



生年
明治16(1883)年5月26日

没年
昭和44(1969)年6月28日

出生地
岡山県英田郡西粟倉村

経歴
郵便飛脚を経て、兵士として日露戦争従軍。明治42年3月日本で初めてマラソンの呼称が使われた競技会(神戸〜大阪間の約32キロ)に参加、走行中にわらじが切れるというアクシデントに見舞われながらも、2時間10分54秒で堂々の優勝を果たした。大会の翌日には大阪御堂筋で優勝パレードを行い、さらに兵庫県の上郡駅から40キロの距離を歩いて故郷岡山県西粟倉村に凱旋。この大会で300円の賞金と多くの賞品を得るが、母親の反対に遭って、45年のストックホルム五輪には出場しなかった。のち、鳥取県智頭町の綾木家の養子となり、林業を営んだが、町では彼のかつての功績を頌えて毎年「綾木杯」マラソンを開催している。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「金子長之助」の解説

金子長之助 かねこ-ちょうのすけ

1883-1969 明治時代の陸上競技選手。
明治16年5月26日生まれ。42年日本ではじめてマラソンの名称がつけられた神戸-大阪間の20マイル(約32km)走に2時間10分54秒で優勝。45年のストックホルム五輪予選には出場せず,鳥取県智頭(ちず)町の綾木家の養子となって林業に従事した。昭和44年6月28日死去。86歳。岡山県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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