金札宮(読み)きんさつぐう

日本歴史地名大系 「金札宮」の解説

金札宮
きんさつぐう

[現在地名]伏見区鷹匠

祭神は天太玉あまのふとだま命。旧村社。社伝によれば、清和天皇の時代に橘良基によって阿波国から勧請されたとか、あるいは天平勝宝二年(七五〇)の創立ともいう。白菊しらぎく井という香水の所在から尊崇されるようになり、久米くめ(現伏見区)の産土神としての長い伝統をもつ。伏見ふしみ九郷中の有力な神社で、同村の住人金松氏が代々社職を継いできたが、後醍醐天皇の時代に社司の金松弥三郎が本願寺第三代覚如に帰依して性空坊了源と号し、境内久米くめ寺を建立したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android