釣瓶落(読み)つるべおとし

精選版 日本国語大辞典 「釣瓶落」の意味・読み・例文・類語

つるべ‐おとし【釣瓶落】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 釣瓶井戸におろす時のように、垂直に急速に落ちること。また、垂直なさま。つるべおろし。
    1. [初出の実例]「それよりしもをみくだせば、大盤石の苔むしたるが、つるべおとしに十四五丈ぞくだったる」(出典:平家物語(13C前)九)
  3. 秋の日の暮れやすいさまをたとえていう語。現代俳句では、しばしば秋の落日そのものをいう。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「秋の日の釣瓶落(ツルベオト)し、日の暮れるに間もござりませぬ」(出典歌舞伎勧善懲悪覗機関村井長庵)(1862)六幕)
  4. 相場がとめどなく急激に下がること。〔最新現代語辞典(1933)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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