村井長庵(読み)ムライチョウアン

精選版 日本国語大辞典 「村井長庵」の意味・読み・例文・類語

むらい‐ちょうあん【村井長庵】

  1. 江戸中期の町医者三河国愛知県)生まれ。江戸麹町に住む。弟夫婦を欺いて吉原にその娘を売り、その代金をだましとり、かつ弟夫婦を殺し、その罪を浪人になすりつけるなど多く悪事をなした。享保二年(一七一七刑死講釈大岡政談」、歌舞伎勧善懲悪覗機関」をはじめ実録、講釈、戯曲などに取り上げられた。

むらいちょうあんむらゐチャウアン【村井長庵】

  1. 歌舞伎脚本「勧善懲悪覗機関(かんぜんちょうあくのぞきからくり)」の通称。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「村井長庵」の解説

村井長庵 むらい-ちょうあん

講談「大岡政談」の登場人物
三河(愛知県)の貧農の生まれで,江戸で町医者となる。娘を吉原に売った帰りの義弟重兵衛を殺害して金をうばい,自分の患者である浪人に罪をなすりつけるなど,悪のかぎりをつくすが,やがて大岡裁きの前に罪を白状する。河竹黙阿弥により「勧善懲悪覗機関(かんぜんちょうあくのぞきからくり)」として歌舞伎化された。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「村井長庵」の解説

村井長庵
(通称)
むらいちょうあん

歌舞伎・浄瑠璃外題
元の外題
勧善懲悪覗機関 など
初演
文久2.閏8(江戸・守田座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の村井長庵の言及

【勧善懲悪覗機関】より

…1862年(文久2)閏8月江戸森田座初演。別名題《村井長庵巧破傘(むらいちようあんたくみのやれがさ)》,通称《村井長庵》。幕末の名作者河竹黙阿弥が,当時の名優4世市川小団次のために書きおろした作品。…

※「村井長庵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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