朝日日本歴史人物事典 「鈴木正長」の解説
鈴木正長
生年:享保17(1732)
江戸中後期の下野国(栃木県)黒羽藩家老。黒羽生まれ。父は重武。通称武介(助),号は為蝶軒。宝暦8(1758)年大吟味役,民政家として活躍。明和5(1768)年郷方改役につき,疲弊した農村の復興と,間引きの悪習を改めさせた。天明の大飢饉に際して,領内からひとりも餓死者を出さなかった。寛政10(1798)年致仕。松平定信へ建白書を提出して寛政改革に対する意見を述べた。また蒲生君平や高山彦九郎ら勤王家とも交わり,彼らを援助した人物として知られる。<著作>『農喩』
(長谷川成一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報