鈴木正長(読み)すずき・まさなが

朝日日本歴史人物事典 「鈴木正長」の解説

鈴木正長

没年:文化3.1.30(1806.3.19)
生年享保17(1732)
江戸中後期下野国(栃木県)黒羽藩家老。黒羽生まれ。父は重武。通称武介(助),号は為蝶軒。宝暦8(1758)年大吟味役,民政家として活躍。明和5(1768)年郷方改役につき,疲弊した農村復興と,間引きの悪習を改めさせた。天明の大飢饉に際して,領内からひとりも餓死者を出さなかった。寛政10(1798)年致仕。松平定信建白書を提出して寛政改革に対する意見を述べた。また蒲生君平や高山彦九郎ら勤王家とも交わり,彼らを援助した人物として知られる。<著作>『農喩』

(長谷川成一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鈴木正長」の解説

鈴木正長 すずき-まさなが

1732-1806 江戸時代中期-後期の武士
享保(きょうほう)17年生まれ。下野(しもつけ)(栃木県)黒羽(くろばね)藩家老。農民倹約備荒貯蓄をすすめ,郷蔵をたてるなど,飢饉対策をおしすすめ,天明3年の大凶作にも領内から餓死者をださなかった。文化3年1月30日死去。75歳。通称は武助(ぶすけ)。号は蘭庭,為蝶軒(いちょうけん)。著作に「農喩(のうゆ)」など。

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