鉄撮棒(読み)かなさいぼう

精選版 日本国語大辞典 「鉄撮棒」の意味・読み・例文・類語

かな‐さいぼう【鉄撮棒】

  1. 〘 名詞 〙 武具の名。周囲に疣(いぼ)のある太い鉄の棒で、打ち振って人を倒すのに用いた。
    1. [初出の実例]「八尺余りのかなさい棒(ボウ)八角なるを、手許(てもと)二尺許り円めて、誠に軽(かろ)げに提(ひっさ)げたり」(出典太平記(14C後)八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の鉄撮棒の言及

【撮棒】より

…邪気・穢気をはらう呪力を持つとされた長い木の棒。鉄製で突起などをつけたものを鉄撮棒(かなさいぼう)という。先を丸くくびれさせた形状からみて,陽物をかたどったものと推定される。…

【棒術】より

…これらは,戦で相当有力な武器であったらしい。〈鉄撮(かなさい)棒〉といって,筋金入りで鉄のいぼを打ちつけた8尺(約2.42m)のものまであったようである。棒はこのように自然発生的に武器として用いられているうちに,武術として発達し,長さも6尺(約1.82m)を規格として六尺棒といわれた。…

※「鉄撮棒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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