鉄槌(読み)てっつい

精選版 日本国語大辞典 「鉄槌」の意味・読み・例文・類語

てっ‐つい【鉄槌・鉄椎・鉄鎚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 大型のかなづち。ハンマー
    1. [初出の実例]「馬子宿禰試以舎利。置。振鉄鎚打」(出典:聖徳太子伝暦(917頃か)上)
    2. 「tettçui(テッツイ) ヲ モッテ ヲンカウベヲ クダカレ タマイ」(出典:サントスの御作業の内抜書(1591)二)
    3. [その他の文献]〔史記‐信陵君伝〕
  3. 陸上競技で投擲種目の一つであるハンマー投げに用いる器具。内部に鉛などを詰めた鉄球にピアノ線をつなぎ、それに取っ手をつけたもの。ハンマー。
  4. 空手の攻撃方法のうち、打ちの攻撃で拳の横側面の下部を使う技。相手の手首を打ち払ったり、頭部や関節などの固いところを攻撃したりするのに有効。「槌拳」ともいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「鉄槌」の解説

鉄槌

おそらくは11世紀に成立したとみられる日本最初の色情文学『鉄槌伝』の主人公。男性性器の擬人漢文で書かれている。作者は羅泰とあるがこれは仮名藤原明衡がその作者ともいわれるが未詳。同じく色情文学『男女婚姻賦』とともに『本朝文粋』に収められている。

(井上勲)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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