えんじゅうせき
鉛重石
stolzite
化学組成PbWO4の鉱物。正方晶系,空間群I41/a,格子定数a0.5463nm, c1.2056, 単位格子中4分子含む。晶癖通常両錐体状,劈開{001}不完全,脆弱,硬度2.5~3,比重7.9~8.3, 融点1,123℃。樹脂状~ややダイヤモンド光沢,赤褐・褐・淡黄褐・黄灰・緑・橙・赤色,条痕無色。薄片で透明,屈折率ω2.27, ε2.19, 一軸性負。単斜鉛重石と二形関係。Mo, Ca, Mn, Mgなどを少量含むことがある。HClおよびKOHに溶け,黄色のタングステン酸を遊離する。タングステン鉱床の二次鉱物として褐鉄鉱などを伴って産出する。ボヘミアのStolzにちなみ命名。
執筆者:吉井 守正
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の鉛重石の言及
【モリブデン鉱物】より
…モリブデン鉱石として重要なのは輝水鉛鉱で,他の鉱物は輝水鉛鉱の酸化分解による二次鉱物として産することが多い。ウルフェナイトはモリブデン鉛鉱,水鉛鉛鉱,黄鉛鉱などともいわれるが,そのMoは一部Wに,またPbはCaに置換され,それぞれ鉛重石stolzite PbWO4,パウエル鉱との間に部分固溶体を形成する。パウエル鉱はそのMoをWに置換し,同形の[灰重石]との間に完全固溶体をなす。…
【タングステン酸塩鉱物】より
…タングステン酸塩鉱物は結晶系のちがいから灰重石群と鉄マンガン重石群に分けられている。灰重石群の鉱物には[灰重石]CaWO4,銅重石cuproscheelite CuWO4,鉛重石stolzite PbWO4などがあり,すべて正方晶系に属する。タングステンの一部をモリブデンが置きかえたものも存在し,灰重石には銅重石成分が部分的に固溶する。…
※「鉛重石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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