鉾山(読み)ほこやま

日本歴史地名大系 「鉾山」の解説

鉾山
ほこやま

[現在地名]峰町吉田

吉田よしだ南東かみノ山にある。かつて鉾大明神が祀られ、現在その名称と遺跡が残る。貞享三年(一六八六)の神社誌に鋒大明神とあり、「神躰鍮銘之鋒、長サ弐尺七寸、広サ三寸五分、来歴不知」と記される鋒は、弥生時代後期の広形銅矛対馬では矛を神宝とする例は多いが、神体とするのは当地と豊玉とよたま仁位の嶽之にいのたけの(弥嶽神社)のみ。江戸時代には賀佐かさ村のほかわに(現上対馬町)鶏知けち(現美津島町)(現厳原町)にも鉾神があったとされるが(津島紀事)、現存しない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報