銅剤(読み)どうざい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「銅剤」の意味・わかりやすい解説

銅剤
どうざい

銅化合物が成分の殺菌剤で、植物の病気の防除に用いる。遊離する2価の銅イオン(Cu++)が病原菌の細胞に過度の酸化接触作用をおこし、またはSH基など酵素系の活性を阻害して効力を発揮する。多種類の病原菌に保護剤として有効だが、治病的効果は期待できない。硫酸銅生石灰自家製造するボルドー液は代表的銅剤である。インスタントボルドー液としての銅水和剤は、塩基性塩化銅など銅の無機塩や、オキシンのキレート銅などを成分とする。

[村田道雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android