日本大百科全書(ニッポニカ) 「銅剤」の意味・わかりやすい解説 銅剤どうざい 銅化合物が成分の殺菌剤で、植物の病気の防除に用いる。遊離する2価の銅イオン(Cu++)が病原菌の細胞に過度の酸化接触作用をおこし、またはSH基など酵素系の活性を阻害して効力を発揮する。多種類の病原菌に保護剤として有効だが、治病的効果は期待できない。硫酸銅と生石灰で自家製造するボルドー液は代表的銅剤である。インスタントボルドー液としての銅水和剤は、塩基性塩化銅など銅の無機塩や、オキシンのキレート銅などを成分とする。[村田道雄][参照項目] | ボルドー液 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例