鋤持神(読み)さいもちのかみ

精選版 日本国語大辞典 「鋤持神」の意味・読み・例文・類語

さいもち‐の‐かみさひもち‥【鋤持神】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さい」は刀剣の意 ) 刀剣を持っている神。
    1. [初出の実例]「和邇(わに)返らむとせし時、佩かせる紐小刀を解きて、其の頸に著けて返したまひき。故、其の一尋和邇(ひとひろわに)は今に佐比持神(サヒもちのかみ)と謂ふ」(出典:古事記(712)上)

鋤持神の補助注記

「古事記」の用例に説く語源に対し、鰐の鋭い歯をサイ(刃物の意)に見立てたところからの名と考える説もある〔古伝説に見えたる和邇について=白鳥庫吉〕。また、現在隠岐島方言でサメ(鮫)をワニ(鰐)ということ、およびサヒとサメとは音が通じるところからサヒ=サメ=ワニと考え、この場合のサヒは刀剣と同時に鰐をも意味すると考える説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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