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刀剣 トウケン

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デジタル大辞泉の解説

とう‐けん〔タウ‐〕【刀剣】

剣(つるぎ)の総称。

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百科事典マイペディアの解説

刀剣【とうけん】

日本では,片刃のものを刀,両刃のものを剣という。古くは石刀もみられるが,攻撃武器としては銅剣に始まる。最古の青銅剣と考えられているのは,西アジアから出土した前3000年ころの短剣身。
→関連項目武器

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世界大百科事典 第2版の解説

とうけん【刀剣】

刀は切るに便利な片刃の武器であり,剣は突くに便利な両刃の武器である。日本でも《和名抄》調度部征戦具に,刀は〈似剣而一刃曰刀〉,剣は〈似刀而両刃曰剣〉とあるように,片刃のものを刀,両刃のものを剣として,形体を区別するものであった。したがって刀剣といった場合,広義には打物武器を汎称するものであり,剣,大刀(たち),太刀(たち),脇指(わきざし),短刀などのことをいい,そのほか槍(やり)や薙刀(なぎなた)なども含まれる。

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大辞林 第三版の解説

とうけん【刀剣】

刀や剣つるぎの総称。かたな類。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

刀剣
とうけん

(かたな)と剣(つるぎ)の総称。刀は「物を断ち切る」もの、剣は「先の鋭くとがった突き刺す」利器のことで、普通、刀は片刃、剣は両刃である。しかし、明治以後の軍人や警官の西洋風サーベルや短剣、剣付鉄砲のように片刃の剣もある。特殊な形の刀や剣に、薙刀(なぎなた)や槍(やり)がある。素材の面では、古くは石器の刀剣や、日本の縄文晩期の是川(これかわ)遺跡出土品にみるような木製の飾り太刀(たち)もある。しかし、切る、刺すという実用上の使命を果たす武器としての刀剣は、金属、ことに銅(青銅)と鉄(鋼(はがね)=刃鉄(はがね))の製造、加工、処理技術を基礎に発達した。[飯田賢一]

日本の刀剣

世界の刀の傑作として、日本民族が完成した鉄の文化財、日本刀が知られている。日本刀は、折れず、曲がらず、よく切れる、という刀の最大の条件を備えたうえに美しい。現代アメリカの金属学者で技術史家でもあるC・S・スミスは、日本刀の仕上げは「金属組織学者の卓絶した金属芸術である」と述べている。西欧が早く顕微鏡など測定器械を発明して金属の科学を成立させたのに対し、日本は物理や化学の法則は知らなかったが、西欧に先駆けて合わせ鍛え、焼入れなど、金属組織学的にもすばらしい熱処理の技術的知恵を生み出したのである。
 考古学からみると、日本の弥生(やよい)時代には、北九州地方を中心に鋳造銅剣が多く分布し、そのうち鋒(きっさき)の狭い細形のものは大部分朝鮮や中国の舶来品、広い鋒をもつ平形のものは和製品である。その用途はおもに宝器、祭器で、実用外のものであった。古墳時代以後は鉄剣と鉄刀が併存して出土し、時代の下るにつれ鉄剣は儀式用の宝器となり、鉄刀が実用刀となる。だが鉄剣も鉄刀も初めはすべて直刀で、環頭大刀(かんとうたち)や、蕨(わらび)の頭のような柄頭(つかがしら)をもつ蕨手(わらびて)の横刀(たち)が知られている。古代日本の刀剣は、東大寺や正倉院の文化財のなかに高麗剣(こまつるぎ)や唐様大刀(からようのたち)などがあるのでもわかるように、大陸の影響を受けている。平安時代に入るころからは、直刀から彎刀(わんとう)、つまり反りのある刀に移り、技術的にも日本刀の原型ができあがってゆく。もちろん刀剣の反りは、突く技(わざ)から薙(な)ぐ技へ、徒歩よりも馬上から切り下ろす場合への実用上の変化を示している。
 平安時代から鎌倉時代初期にかけて、日本刀は黄金時代を迎える。一つには、リン、硫黄(いおう)など不純物の少ない優秀な炭素鋼(玉鋼(たまはがね))が日本でつくられたこと、もう一つは、折れない、軟らかい鋼と、曲がらないでよく切れる硬い鋼という相反する条件を総合的に生かす鍛錬の技術がくふうされたことによる。慶長(けいちょう)年間(1596~1615)以前の作を古刀、以後を新刀、さらに文化・文政期(1804~30)以後のものを新々刀(復古刀)、明治以後を現代刀と呼び分けるが、作刀の技術も美しさも古刀が優れている。日本刀に関しては、俵国一(くにいち)の『日本刀の科学的研究』(1953)をはじめ多数の研究書がある。[飯田賢一]

中国

歴史も古く、地域も広範にわたっていて種々の様式がみられるが、殷(いん)代の武器の出土品には矛(ほこ)や戈(か)が多く、周代になると多くの小刀に混じって鋳銅製両刃剣がみられる。秦(しん)の始皇帝陵からは青銅製両刃の長刀も出土しているが、秦代にはかなり鉄製刀剣が普及したものと推察されている。前漢代には製鉄技術が長足の進歩を遂げ、剣とともに片刃の直刀もみられ、下って隋(ずい)・唐代には切刃造直刀が広く用いられた。南宋(なんそう)から明(みん)代にかけては、両刃の剣のほかに片刃の手刀(青竜刀)や、薙刀でも屈刀、眉尖刀(びせんとう)、掉刀(ちょうとう)などが現れた。またこの時期には日本刀が数多く輸入されたため、その影響もあって刃の長さ1.5メートルにも及ぶ長刀が主力武器としてつくられており、腰刀も先反りの強いところに特徴がある。[小笠原信夫]

西洋

紀元前1200年ごろヒッタイト人によって鉄器が用いられ、青銅にかわって利器などに鉄が多く用いられるようになった。エジプト、ギリシア、ローマなど古代人の用いた刀剣は寸法の短いもので、いずれも身幅の広い両刃の剣が主であった。中世初頭フランク人の社会では、長剣は身分ある者だけがもったといわれる。しかし、すでにササン朝ペルシア(6世紀ごろ)の遺品には、正倉院の金銀鈿荘唐大刀(でんそうからだち)に近い黄金装の長剣がみえる。ヨーロッパでは中世に入ると、長剣を腰帯に吊(つ)るすことが普及していった。
 西洋の剣は片手で用いる短い柄(つか)のものが一般で、日本刀のように双手(もろて)用の長い柄のものはまれである。短剣にも長剣にも、外装を美しく飾った高級品が王や貴族の所用するところとなり、金銀の金属の鞘(さや)と柄に彫金を施し、種々の宝石を象眼(ぞうがん)したものがみられる。甲冑(かっちゅう)が全身を鉄で覆う堅牢(けんろう)重厚なものとなった時代には、刀剣も豪壮長寸のものが生まれている。これは大きさと重さを利用して突くか、たたき切るものであったが、16世紀には貴族の決闘用に発達したといわれる細身の剣が生まれ、これを用いたフェンシングとよばれる武技が発達している。一方、16世紀以後、主として騎兵が用いたサーベルは、片刃で反りのついた彎刀である。とくにフランスのルイ14世が騎兵用の剣として採用してからは、ヨーロッパ各国に普及している。この様式は、トルコのオスマン帝国軍が用いた半月刀の影響によるものとみることができる。[小笠原信夫]
『佐藤寒山編『日本の美術 6 刀剣』(1966・至文堂) ▽俵国一著『日本刀の科学的研究』復刻版(1982・日立印刷出版センター) ▽中沢護人著『鉄のメルヘン』(1975・アグネ)』

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世界大百科事典内の刀剣の言及

【ウマ(馬)】より

…騎馬が戦車に交代するのは当然のなりゆきであった。そして騎馬の普及とともに刀剣にも変化が生じた。それまでの突く直刀から反りのある刀への変化も,前進しつつ切るための当然のくふうであり,半月刀ほどの反りはなくとも,日本刀にも反りが生じている。…

【室町時代】より

…1445年(文安2)の兵庫北関では船の入港数が1000艘を超え,瀬戸内沿岸各地には陶器,莚,染料,紙,鉄などの主産地が形成され,備後の塩,阿波の藍,備中檀紙,備後表,備前壺,千種鉄などは15世紀に名産として大量に畿内に流入している。前代から発達をとげた刀剣は,玉鋼(たまはがね)と呼ばれる日本独特の良質鋼鉄を素材とし,その鋭利性によって中国に大量に輸出される一方,明からは銭貨が流入して,貨幣経済はいっそう発達した。実に日本は当時世界屈指の武器輸出国であった。…

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