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鍾匱の制 しょうきのせい

世界大百科事典 第2版の解説

しょうきのせい【鍾匱の制】

大化改新の発足当時,朝廷が投書によって人々の訴えを聞こうとした制度。《日本書紀》によると,645年(大化1)8月5日に改新政府は朝廷に(鐘)(かね)と匱(ひつ)を置き,憂訴したい人はだれでもその人の伴造(とものみやつこ)や尊長の承認を得た上で訴状をその匱に入れ,それに対する政府の処置が怠慢あるいは不公平と思われたときにはその鍾を撞くべき旨のを出し,また翌年2月15日に,地方から租税などを運んで上京した人々を,政府が中央にとどめて不当に諸所雑役に駆使していることを指摘した訴状を匱に入れたものがあったので,それらの雑役を停止することにする旨を述べた詔を出している。

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世界大百科事典内の鍾匱の制の言及

【大化改新】より

…この使者たちは翌年3月までに朝廷に集められ,指示を守ったか否かによって賞罰を受けたが,これは後に全国の国司が毎年正月に朝廷に集まって行政報告をする朝集使(ちようしゆうし)という制度に定着した。また,使者派遣と同じ日に,朝廷は中国の古典により〈鍾匱(しようき)の制〉を設けて,人民が管理者である伴造(とものみやつこ)や国造ら豪族の裁判に不服なときは朝廷の櫃に上申書を入れさせ,上申書の朝廷での処理が不当なときには鐘を打たせることとした。そして良・賤の区別を明らかにするためには〈男女の法〉を公布して,良民相互,良民と賤民,賤民相互の間に生まれた子をそれぞれ父母のどちらにつけるかを定めた。…

※「鍾匱の制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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