鎮める(読み)しずめる

精選版 日本国語大辞典 「鎮める」の意味・読み・例文・類語

しず・めるしづめる【鎮・静】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]しづ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 ( 「沈める」と同語源 )
  2. 乱れや騒ぎをおさめる。また、天下を治める。
    1. [初出の実例]「惑ひの塵を寂(シヅ)むる甘露雨」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
    2. 「山門の騒動をしづめられんがために」(出典:平家物語(13C前)二)
  3. 物音や声などを低くさせる。静かにさせる。
    1. [初出の実例]「加持の僧ども声しづめて法華経をよみたる、いみじう尊し」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  4. 浮かれたり乱れたりしている気持を落ち着かせる。平静にする。
    1. [初出の実例]「韓国(からくに)を むけ平げて 御心を 斯豆迷(シヅメ)給ふと」(出典:万葉集(8C後)五・八一三)
    2. 「いやまづしづめて聞給へ」(出典:浄瑠璃・凱陣八島(1685頃)四)
  5. 皆が寝入ってあたりが静かになるようにする。
    1. [初出の実例]「女、人をしづめて〈略〉男のもとに来たりけり」(出典:伊勢物語(10C前)六九)
  6. 荒ぶる神霊などの活動を落ち着かせる。また、神を鎮座させる。
    1. [初出の実例]「今年十二月某日、斎ひ鎮(しづめ)奉と申」(出典:延喜式(927)祝詞)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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