日本歴史地名大系 「長下郡」の解説 長下郡ながのしもぐん 静岡県:遠江国長下郡遠江国の南端中央部、天竜川河口付近に位置し、長上(ながのかみ)郡の南に接する郡。和銅二年(七〇九)長田(ながた)郡を二郡に分割して成立(「続日本紀」同年二月二〇日条)。「和名抄」東急本国郡部には「長下」郡に「長乃加美」の訓があるが、これは次の「長上」郡に対する「准上」という訓注と入れ違ったものと考えられ、長下の訓はナガノシモとみられる。「和名抄」では大田(おおた)・長野(ながの)・貫名(ぬきな)・伊筑(いつき)・幡多(はた)・大楊(おおやなぎ)・老馬(おいま)・通隈(とおりくま)の八郷からなる。貫名郷を現袋井市上貫名・下貫名に比定する説もあるが、この場合磐田郡域を挟んで東西に長下郡が分割されるかたちとなる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by