長弓寺本堂(読み)ちょうきゅうじほんどう

山川 日本史小辞典 改訂新版 「長弓寺本堂」の解説

長弓寺本堂
ちょうきゅうじほんどう

奈良県生駒市にある中世の中規模本堂。1279年(弘安2)の建立。正面5間・奥行6間。表側3間を礼堂,その奥を内陣とする。礼堂に奥行3間の大虹梁(こうりょう)を架けるなど,構造材を積極的にみせる。木鼻(きばな)・扉などの細部には大仏様影響が強い。国宝

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の長弓寺本堂の言及

【和様建築】より

… 次に和様および折衷様の代表的例を示す。奈良では鎌倉時代の興福寺北円堂(1210),同三重塔(12世紀末),法隆寺聖霊院(1284),室町時代の興福寺東金堂,同五重塔などが古代的な和様で,元興寺極楽坊本堂(1244),長弓寺本堂(1279)などは大仏様の細部をとり入れている。京都の蓮華王院本堂(1266),大報恩寺本堂(1227),滋賀県の石山寺多宝塔(1194),西明寺三重塔(鎌倉中期)なども和様の代表作である。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」