長沢池(読み)ながさわのいけ

日本歴史地名大系 「長沢池」の解説

長沢池
ながさわのいけ

[現在地名]山口市大字鋳銭司

鋳銭司すぜんじの東方、山陽道沿いにあり、東側の一部は防府ほうふ台道だいどうに属する。水面積約四〇ヘクタールの大池である。

慶安四年(一六五一)頃、用水池として築造されたもので、時の小郡宰判の代官東条九郎右衛門の計画と伝える。その前年、椹野ふしの川下流東方に慶安開作が築き立てられたが、長沢池はその用水として考慮されたものである。「注進案」には「長沢津堤、水面四拾町、水掛り町数百四拾九町三反弐畝拾歩、内、百四町五反壱畝拾七歩鋳銭司村、弐拾四町八畝拾三歩名田島村、弐拾町七反弐畝拾歩台道村、(中略)仮令炎熱の時もこの堤の水かかりは旱損と申儀稀に御座候、尤水涸堤底に相成候得は村民昼夜相集り汲水仕候」と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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