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長距離封鎖 ちょうきょりふうさlong-distance(long-range) blockade

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

長距離封鎖
ちょうきょりふうさ
long-distance(long-range) blockade

遠距離封鎖ともいう。1国あるいは複数国が,単独あるいは共同で他国の貨物に対して長距離にわたり,その海上輸送を阻止すること。第1次世界大戦中,イギリスとフランスがドイツに対して,第2次世界大戦中,イギリスがドイツに対して実施した。第1次世界大戦では,イギリスとフランスは,一切の貨物がドイツに出入することを阻止する旨宣言し,その優勢な海軍力によってこれを実行した。輸送中のドイツ向け貨物,およびドイツまたは中立国から輸送中の敵貨または敵国産の貨物は,すべて捕獲,陸揚げされて,強制買上げされるか,保管された。この措置は,海軍力により敵の海上交通を切断する点で国際法上の戦時封鎖に類似するが,長距離にわたる敵の被封鎖地域に船舶が実際に出入するのを阻止するのに十分な海軍力が配備されなかった点などからみて,封鎖の要件を満たしていなかった。イギリスは,最初はドイツの交戦法規違反に対する復仇措置としてこの措置を説明したが,のちには封鎖と称した。厳密には,国際法上の封鎖とはいえず,戦争の技術および性格の変化 (総力戦化) に伴って生じた海戦上の新しい現象であるが,伝統的国際法のもとでは疑問がある。この長距離封鎖はドイツの戦力低下に大きな効果をあげた。

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