開成山瓦窯跡(読み)かいせいざんがようせき

日本歴史地名大系 「開成山瓦窯跡」の解説

開成山瓦窯跡
かいせいざんがようせき

[現在地名]郡山市開成三丁目

大槻扇状地の扇端部の標高二五〇メートルほどの小丘陵上の東斜面から南斜面に築かれた瓦と須恵器を焼成した窯跡。発掘調査が行われていないため窯の数、構造等は明らかでない。複弁蓮華文軒丸瓦のほか平瓦片・丸瓦片・須恵器高坏・須恵器大甕片などが採集されている。軒丸瓦は全体の二割ほどの残存で、復原すると六葉蓮華文となり周縁は細い隆線がX字状に交差する。同種のものが安積あさか郡衙跡と推定される清水台しみずだい遺跡から一点出土しており、郡衙へ瓦を供給した窯の一であったとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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