安積(読み)アサカ

デジタル大辞泉 「安積」の意味・読み・例文・類語

あさか【安積/浅香】

福島県郡山市地域名。古くは郡山盆地大部分を占める地域をさし、阿尺あさか国と称した。大化の改新後、陸奥むつ一部となり、のち岩代いわしろに属した。

あさか【安積】

姓氏の一。
[補説]「安積」姓の人物
安積艮斎あさかごんさい
安積澹泊あさかたんぱく

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精選版 日本国語大辞典 「安積」の意味・読み・例文・類語

あさか【安積・浅香】

  1. 福島県の中央部にあった郡、また地名古代国造(くにのみやつこ)が置かれ阿尺(あさか)国といった。大化改新後、陸奥の一部となり、明治元年一八六八岩代国に所属。昭和四〇年(一九六五)郡域はすべて郡山市に編入された。

あさか【安積・浅香】

  1. 姓氏の一つ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「安積」の意味・わかりやすい解説

安積
あさか

福島県、郡山(こおりやま)市を中心とする古くからの地名。古代には阿尺(あさか)(『国造本紀(こくぞうほんぎ)』)と書き、国造(くにのみやつこ)を置いたから国名であろう。のちの安積郡のほか、安達(あだち)、田村両郡をも含む地域であった。なお、『和名抄(わみょうしょう)』では郡名を「阿佐加」と訓じる。718年(養老2)石背国(いわせのくに)を設けたとき、その管下の郡となり、その後陸奥(むつ)国に所属、1868年(明治1)から岩代国(いわしろのくに)の所属となる。古代は阿武隈(あぶくま)川中流部の郡山盆地の大部分を占め、西は猪苗代(いなわしろ)湖の南東岸に延び、芳賀(はが)、葦屋(あしや)、安積の諸郷を含む。安積郷は安積軍団の所在地で大槻(おおつき)付近と比定され、葦屋はその東部で駅家の所在地。郡山はこの郡の郡家にちなむといわれる。

[安田初雄]

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