関東婦人同盟(読み)かんとうふじんどうめい

改訂新版 世界大百科事典 「関東婦人同盟」の意味・わかりやすい解説

関東婦人同盟 (かんとうふじんどうめい)

1927年7月に結成された,労農党系列下の無産婦人団体。28年2月の第1回普通選挙を前に,政党に加入できない婦人の政治闘争組織として,婦人同盟結成を無産婦人運動家が呼びかけた。当初は市民的婦人団体とも連合した全国統一無産婦人組織をめざしたが,関東婦人同盟につづいて,10月に日本労農党支持派の全国婦人同盟,11月に社会民衆党系の社会婦人同盟分立結成された。最左翼の本同盟の書記長田島ひで婦人参政権,女子労働者の保護と権利拡大,男女差別撤廃などを要求して活動したが,性別団体を認めないという共産党勧告に従って,28年3月解散した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の関東婦人同盟の言及

【婦人参政権運動】より

…〈期成同盟会〉は,久布白(くぶしろ)落実,市川房枝を中心に活動を進め,婦人結社権,婦人公民権(地方政治への参政権),婦人参政権の3案を第50議会(この議会で普通選挙法が成立した)に提出し,以後毎議会にそれらを提出した。 昭和にはいり無産政党はそれぞれ女性の外郭団体をつくるが,労働農民党系の〈関東婦人同盟〉,日本労農党系の〈全国婦人同盟〉,社会民衆党系の〈社会民衆婦人同盟〉が対立していた。そこで婦人参政権の獲得だけを目標とする婦選獲得同盟が中心となり,無産婦人団体を含めて7団体が,30年に〈全国日本婦選大会〉を開催した。…

※「関東婦人同盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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