普及版 字通 「閼」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音] アツ・ア・エン
[字訓] さえぎる・ふさぐ・とどめる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は於(お)。於の初形は烏の羽を縄にかけわたした形で、烏の害を防ぐもの。その声は呪禁のとき発するもので、門で邪悪を遮ることを閼という。〔説文〕十二上に「(しゃよう)するなり」とあり、は壅と同義。閼は、呪的に閉塞を加えることをいう字であろう。匈奴単于(ぜんう)の妻閼氏(えんし)は、古くはアツの音でよんだ。また仏教語では「閼伽(あか)」の音でよむ。

[訓義]
1. さえぎる、ふせぎとどめる。
2. 出入りをふさいでとめる、ふさぐ。

[古辞書の訓]
名義抄〕閼 トドム・ヤム・ヲコタル 〔字鏡集〕閼 ヤム・フサグ・トドム・ヲコタル

[語系]
安于を閼于、閼氏を烏氏・烏枝・焉氏・焉提としるすことがあり、閼は安・烏・焉と声が近い。また閼・遏at、抑iet、按anは声義の近い語である。

[熟語]
閼伽閼鬱閼止閼性閼積閼絶閼聡閼塞閼適閼伯・閼閼密閼与閼抑・閼氏
[下接語]
鬱閼・於閼・淤閼・単閼・沈閼・塡閼・抑閼

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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