日本歴史地名大系 「阿波国淡路国諸番所改帳」の解説
阿波国淡路国諸番所改帳(諸番所改帳)
あわのくにあわじのくにしよばんしよあらためちよう
一冊
成立 正徳六年
原本 国立国文学研究資料館史料館所蔵蜂須賀家文書
解説 阿波国と淡路国の番所名と、同所で掲げられていた高札・制札の種類および旅人と物資の検査方法を記す。当帳では阿波国分七九ヵ所・淡路国分二三ヵ所の番所・分一所が書上げられており、徳島藩の交通規制を考えるうえで貴重。なお当帳によれば、阿波国の検査方法は川口番所では名東郡津田川口番所、峠越番所では板野郡大坂番所を基準としていたことがわかる。原本は幕命により作成されたものと推定される。各番所における旅人と物資の検査方法のほか、帳末に寺社領の有無が記されていることから、幕府調査意図がうかがえる。宛先は幕府大目付横田備中守・勘定奉行大久保下野守・同吟味役杉岡弥太郎となっている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報