降・斜(読み)くたつ

精選版 日本国語大辞典 「降・斜」の意味・読み・例文・類語

くた・つ【降・斜】

〘自タ四〙 (「くだつ」とも) ある状態が下降的に時とともに変化する。
書紀(720)武烈即位前(寛文版訓)「日(ひ)(クタツ)まで坐し朝(まつりこときこ)しめして」
万葉(8C後)五・八四七「吾が盛りいたく久多知(クタチ)ぬ雲に飛ぶ薬はむともまたをちめやも」
[補注]「くつ(朽・腐)」と同語源。「くたつ」は「くたす」と自他対立をなし、「くだる・くだす(下)」とも関係があるか。

くたち【降・斜】

〘名〙 (動詞「くたつ(降)」の連用形名詞化。「くだち」とも) ある事柄や状態が終わりに近づくこと。衰えること。傾くこと。
※万葉(8C後)一九・四一四六「夜(よ)具多知(グタチ)に寝覚めて居れば河瀬尋(と)め情(こころ)もしのに鳴く千鳥かも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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