限界デキストリン(読み)げんかいデキストリン(その他表記)limit dextrin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「限界デキストリン」の意味・わかりやすい解説

限界デキストリン
げんかいデキストリン
limit dextrin

デンプン加水分解酵素を作用させたとき,分解されずに残る中核部分をいう。アミロペクチングリコーゲンはα-1,4グルコシド結合とβ-1,6結合を混合して含むので,前者の結合のみを切るアミラーゼを作用させると,β-1,6結合から成る枝分部位のところで分解が止り,限界デキストリンが残る。デンプンでもアミロースは,ほぼα-1,4結合のみから成るので,限界デキストリンが残らない。ホスホリラーゼによる加リン酸分解でも似た現象があり,このとき残る部分を,特にホスホリラーゼ限界デキストリンという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

栄養・生化学辞典 「限界デキストリン」の解説

限界デキストリン

 リミットデキストリンともいう.デンプンもしくはグリコーゲンを酵素分解したときに残る残さ.α-アミラーゼで分解したときに残るものをα-限界デキストリン,β-アミラーゼで分解したときに残るものをβ-限界デキストリンという.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android