陳永貴(読み)ちんえいき(その他表記)Chen Yong-gui

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「陳永貴」の意味・わかりやすい解説

陳永貴
ちんえいき
Chen Yong-gui

[生]1914. 山西,昔陽
[没]1986.3.26. 北京
中国の模範農民,政治家。貧農の出身で,解放後,昔陽県の貧村大寨で合作化,人民公社化の先頭に立ち,傾斜地段々畑にし,幾度かの天災にも自力更生農業改善を推進して農民を指導。 1954年毛沢東主席が呼びかけた「農業は大寨に学ぼう」という運動の中心的人物。文化大革命で活躍。 67年山西省革命委員会副主任,69年中国共産党九全大会で中央委員に選ばれ,71年山西省党委員会書記,73年十全大会で中央委員,中央政治局委員に選出され,75年国務院副総理に任命された。 78年副総理に再任,80年に解任された。 83年北京市東郊農場顧問,86年3月北京で病死

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世界大百科事典(旧版)内の陳永貴の言及

【大寨】より

…そこの生産大隊,人民公社も大寨と呼ぶが,生産大隊がその中核をなす。もとは平地のきわめて乏しい,零細な斜面畑ばかりの貧しい山村であったが,自力更生で農地の改造を行い,1963年その成果が認められ,毛沢東が全国に〈農業は大寨に学べ〉と呼びかけたので,模範農村として一躍有名になり,文化大革命中に大隊書記の陳永貴は副首相に任命された。また76年4人組失脚後も華国鋒により大寨型の県を建設する呼びかけもなされた。…

【労働模範】より

…したがって,各時期・時代の要求を反映したモデルが選ばれる。農業面で労働模範の中のモデルをみると,延安時代は富農の呉満有,土地改革直後は農村の組織化に取り組んだ李順達,また個人農で篤農の陳永康,1955,56年の合作社化時代は苦しい農民たちを合作社化に導いた王国藩,1960年代は国際的孤立化で国に依存せず村の建設を指導した陳永貴などの選ばれ方に時代の反映がみえる。労働模範には物的な優遇措置がある。…

※「陳永貴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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