改訂新版 世界大百科事典 「隅寺心経」の意味・わかりやすい解説 隅寺心経 (すみでらしんぎょう) 隅寺すなわち奈良市海竜王寺に伝えられた多数の般若心経のこと。民間に散佚して世に空海筆と称するが,空海とは無関係である。奈良時代におそらく朝廷の日課心経会(しんぎようえ)の料として書写したものと思われ,1巻272字1紙に収まる心経を,10紙(1旬分)あるいは15紙(半月分)ずつ成巻したもののようで,なかには〈天平勝宝7年(755)料〉と記されたものもある。執筆者:栗原 治夫 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by