般若心経(読み)はんにゃしんぎょう(英語表記)Prajñāpāramitāhṛdaya-sūtra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

般若心経
はんにゃしんぎょう
Prajñāpāramitāhṛdaya-sūtra

大乗仏教経典。1巻。貞観 23 (649) 年玄奘出。サンスクリット原典に大本,小本の2種があり,漢訳の異本数種のほか,チベット語訳もある。膨大な般若経典神髄を簡潔にまとめ,一切皆空真理を説く。「色即是空空即是色」の一著名

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

般若心経【はんにゃしんぎょう】

大乗仏典の一つ。玄奘(げんじょう)訳では262字。最も短い経典であるが,諸法皆空の般若経の要点を最もよく表現している。〈色即是空(しきそくぜくう)・空即是色〉の名句があり,古くから日本の在家(ざいけ)信者にも読誦(どくじゅ)された。
→関連項目後柏原天皇法華百座聞書抄

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

防府市歴史用語集の解説

般若心経

 262文字で書かれた短い経典[きょうてん]で、般若経[はんにゃきょう]の内容を簡単に書いたものです。最高の真理(般若[はんにゃ])から見るとすべてのものは実体がない(空[くう])だという教えを説いたものです。

出典 ほうふWeb歴史館防府市歴史用語集について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

はんにゃしんぎょう【般若心経】

仏教の基本聖典で,大乗仏典の一つ。詳しくは《摩訶般若波羅蜜多心経》という。サンスクリットの原題は,《プラジュニャーパーラミター・フリダヤ・スートラPrajñāpāramitā‐hrdaya‐sūtra》(般若波羅蜜の心髄たる経典)。サンスクリット原典(大品・小品の2種)のほか,チベット語訳と7種の漢訳が現存する。一般に唐の玄奘(げんじよう)の訳する276字の漢訳(小品に相当)が知られ,同じ玄奘の《大般若経》600巻の精髄とみられた。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

般若心経
はんにゃしんぎょう

仏教経典。原名をプラジュニャーパーラミター・フリダヤ・スートラPrajñāpāramitā-hdaya-sūtraといい、『般若波羅蜜多(はらみった)心経』の略。『心経』とも略す。フリダヤ(心)は心臓を表し、心髄・中心などを意味する。種々つくられ、しだいに増広されて膨大なものとなった般若経典群のうち、その中心思想をきわめて簡潔に述べた経で、仏教の全経典のうち、もっとも短いものに属する。そのなかに、「色即是空(しきそくぜくう)、空即是色」(いろ・かたちをもって現れているものは、実体としてあるのではなく、実体としてあるのではないからこそ、いろ・かたちをもって現れる)の有名な語句があり、末尾に真言(しんごん)があって、古来日本人には親しい。原典はしばしば漢訳され、現存するものも7種あるが、寺院や民間でよく読まれ写経されるのは、玄奘(げんじょう)訳『般若波羅蜜多心経』である。

 サンスクリット本の写本は、興味深いことに、日本に伝わっていて、「小本」と「大本」があり、小本(玄奘訳に相当)は法隆寺に、大本は長谷(はせ)寺(奈良)にある。

[三枝充悳]

『中村元・紀野一義訳注『般若心経・金剛般若経』(岩波書店・岩波クラシックス50)』『三枝充悳著『般若経の真理』(1971・春秋社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

はんにゃ‐しんぎょう ‥シンギャウ【般若心経】

(「般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみたしんぎょう)」の略) 般若経典の精髄を簡潔に説いた経典。一巻。鳩摩羅什(くまらじゅう)訳と玄奘訳の二本があるが、日本では玄奘訳が読誦用として流布している。心経。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の般若心経の言及

【心経会】より

…《般若心経》を読誦する法会。日本では奈良時代以降,天災地異,飢饉疫疾がおきると,攘災招福のため《大般若経》《金剛般若経》などが宮中や諸大寺で読誦され,護国の法要として重視された。…

【般若】より

…真実の智慧の完成)は他の五つすべての根底をなすものとして重視された。〈般若波羅蜜〉を強調する経典として《小品般若経(しようぼんはんにやぎよう)》《大品般若経》が挙げられるが,とくに一般に流行したものとしては《般若心経》《金剛般若経》がある。それらは《大般若波羅蜜多経》600巻(玄奘訳)として集大成された。…

【般若経】より

…《八千頌》を増広したものとして《十万頌般若経》《二万五千頌般若経》などがあり,《二万五千頌》のクマーラジーバによる漢訳《大品(だいぼん)般若経》が中国,日本では最も重視された。逆に短いものとしては,《金剛般若経》《般若心経》などがよく知られている。密教化した《理趣経》なども般若経典の一部である。…

※「般若心経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報