精選版 日本国語大辞典 「般若心経」の意味・読み・例文・類語
はんにゃ‐しんぎょう ‥シンギャウ【般若心経】
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仏教経典。原名をプラジュニャーパーラミター・フリダヤ・スートラPrajñāpāramitā-hdaya-sūtraといい、『般若波羅蜜多(はらみった)心経』の略。『心経』とも略す。フリダヤ(心)は心臓を表し、心髄・中心などを意味する。種々つくられ、しだいに増広されて膨大なものとなった般若経典群のうち、その中心思想をきわめて簡潔に述べた経で、仏教の全経典のうち、もっとも短いものに属する。そのなかに、「色即是空(しきそくぜくう)、空即是色」(いろ・かたちをもって現れているものは、実体としてあるのではなく、実体としてあるのではないからこそ、いろ・かたちをもって現れる)の有名な語句があり、末尾に真言(しんごん)があって、古来日本人には親しい。原典はしばしば漢訳され、現存するものも7種あるが、寺院や民間でよく読まれ写経されるのは、玄奘(げんじょう)訳『般若波羅蜜多心経』である。
サンスクリット本の写本は、興味深いことに、日本に伝わっていて、「小本」と「大本」があり、小本(玄奘訳に相当)は法隆寺に、大本は長谷(はせ)寺(奈良)にある。
[三枝充悳]
『中村元・紀野一義訳注『般若心経・金剛般若経』(岩波書店・岩波クラシックス50)』▽『三枝充悳著『般若経の真理』(1971・春秋社)』
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大乗経典の一つ。「摩訶般若波羅蜜多心経」の略。サンスクリット原典と数種の漢訳が現存するが,唐の元奘(げんじょう)訳のものが有名。「色即是空,空即是色」という著名な文句に示されるように,般若経典の空の教えの真髄を説いたものとされる。大乗教の中心命題を簡潔に示すため古くから各宗で尊重され,多数の注釈書が作られた。僧俗を問わず,盛んに書写もなされている。法隆寺にはこの経文を記した貝葉(ばいよう)が伝わる。
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…真実の智慧の完成)は他の五つすべての根底をなすものとして重視された。〈般若波羅蜜〉を強調する経典として《小品般若経(しようぼんはんにやぎよう)》《大品般若経》が挙げられるが,とくに一般に流行したものとしては《般若心経》《金剛般若経》がある。それらは《大般若波羅蜜多経》600巻(玄奘訳)として集大成された。…
…《八千頌》を増広したものとして《十万頌般若経》《二万五千頌般若経》などがあり,《二万五千頌》のクマーラジーバによる漢訳《大品(だいぼん)般若経》が中国,日本では最も重視された。逆に短いものとしては,《金剛般若経》《般若心経》などがよく知られている。密教化した《理趣経》なども般若経典の一部である。…
※「般若心経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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