障壁容量(読み)しょうへきようりょう(英語表記)barrier capacitance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「障壁容量」の意味・わかりやすい解説

障壁容量
しょうへきようりょう
barrier capacitance

半導体ダイオードのもつ容量で,接合容量ともいう。ダイオードの電位障壁に存在する強い電界によって自由なキャリアが吐き出されてしまうので,この領域では空間電荷が電気的二重層を形成し,容量として機能する。容量の大きさは空間電荷の密度とダイオードに印加する電圧で決る。空間電荷密度はほぼ半導体に添加された不純物の密度と考えてよいので,不純物密度の多い半導体を用いたダイオードではこの容量は大きい値を示す。逆バイアスの電圧を大きくすると,容量は減少する方向に変化する。この性質周波数変調,電子同調,パラメトリック増幅などに利用されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android