隠たるより現わるるは無し(読み)かくれたるよりあらわるるはなし

精選版 日本国語大辞典 の解説

かくれ【隠】 たる より現(あら)わるるは無(な)

(「中庸」の「莫乎隠、莫乎微」による) 他人に隠れて悪事を行なって、それを知る者がないと考えるのは誤りで、自分が知っているのだから、これ以上明白なことはない。転じて、秘密は隠しても、かえって世間に知れやすいことをいう。→隠すより現わるるは無し
※雑俳・柳多留‐一七(1782)「かくれたるよりあらはるる炭だらけ」
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉三「是所謂隠(カク)れたるより顕(アラハ)るるは莫(ナ)く微(すこしき)なるより明なるはなしの道理にて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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