(読み)スイ

デジタル大辞泉 「隧」の意味・読み・例文・類語

すい【隧】[漢字項目]

[音]スイ(漢) ズイ(呉)
墓の奥へと通じる道。地中通路トンネル。「隧道すいどう・ずいどう隧路

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「隧」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音] スイ
[字訓] みち・あなみち

[字形] 形声
声符は(遂)(すい)。(すい)(獣牲)を用いて道路を清める除道の儀礼。〔説文〕にこの字を収めず、〔玉〕に「なり。地を掘りてずる路なり」とし、「或いはに作る」という。いわゆる羨道(えんどう)、墓室に通じる隧道で、そこに獣牲をおいて祀る。道上祭を行うところである。

[訓義]
1. みち、あなみち、はかみち、羨道。
2. みぞ、くぼみ、鼓の胴のみぞ。
3. 車の奥ゆき。
4. 墜と通じ、おちる。
5. と通じ、ふかい。
6. と通じ、烽火台。

[古辞書の訓]
名義抄〕隧 オツ・イチノミチ・イチクラ・ミチ 〔字鏡集〕隧 ミチ・ホル・オツ・イチノミチ・イチクラ・トホリミチ

[語系]
隧・(隊)・(墜)diutは同声。は神梯の象である(ふ)の前に、犠牲をおく形。は神梯の前の土主に犠牲を供える形で、神の降り立つところの地。隧は羨道を原義とする字であろう。・隋・墮(堕)duaiは聖所に肉を供える意の字で、その肉をいう。tuaiはつぶれ髪。肉塊をおくような形。みな声義に通ずるところがある。

[熟語]
隧渠隧穴隧戸隧口隧誌隧洞・隧道隧風・隧路
[下接語]
隧・烟隧・丘隧・蹊隧・古隧・郊隧・荒隧・鑿隧・障隧・深隧・陬隧・井隧・泉隧・塞隧・大隧・長隧・亭隧・墓隧・陵隧

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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