離活(読み)リカツ

デジタル大辞泉 「離活」の意味・読み・例文・類語

り‐かつ〔‐クワツ〕【離活】

《「離婚活動」の略》離婚に向けて行う準備活動。離婚調停の際に必要な法律知識を身につける、離婚後の生活環境を整えるために離婚後の住居を確保する、就業のための資格を取得するなど。「婚活」に対してできた語。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「離活」の解説

離活

離婚活動の略。離婚に向けた活動のことを指す。具体的には、離婚のための法律の知識を仕入れたり、住居や仕事などを確保して生活の基盤を作っておくことである。
2002年には1000人あたり2.3と史上最も高い数値だった離婚率は、08年には1.99にまで下がった。しかしその中で「離婚」という現象については注目が集まり、09年4月から5月にかけて、NHK総合テレビで『コンカツ・リカツ』というドラマも放映されている。
離活ブームの背景には、07年に施行された年金分割制度を利用しようと女性の側が考え、実行しようとしていることが挙げられる。また夫の経済苦や失業浮気・不倫、暴力などをきっかけに離婚をしようと考える女性もいる。他にも、マスメディアで芸能人の離婚が頻繁に取り上げられ、「離婚」ということについてハードルが下がった現実もある。
現在は「離婚カウンセラー」という職業も出現し、離活に関するサポート活動をしている。
離活をするのは女性が中心だが、最近では男性も離活するようになっている。離婚カウンセリングを行う「離婚110番」(東京都渋谷区)によると、妻の浮気やDV理由に離婚を切り出す夫が最近増えているという。これまでは離婚の際に一般には母親親権を手にしてきたことが多かったが、夫の側が親権を手にしようとしている状況も生まれてきている。ただし、実際にはやはり母親が親権を確保することが多いとのこと。

(小林拓矢  フリーライター / 2009年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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