雪輪模様
ゆきわもよう
雪を六出(ろくで)あるいは八出(はちで)形に表した模様。雪持笹(ゆきもちざさ)、雪持柳などにみられる積雪がしだいに形式化し、結晶型の雪輪模様が生まれたものと思われる。元来、雪から取材したものであるが、その抽象化の進んだ形式ゆえに、ときには季節感にとらわれず、純粋に装飾的な型としても用いられることも多い。たとえば雪輪模様には線で輪郭をとり、内を白く残したもののほかに、これを一種の窓とみなして、内部に花卉(かき)、草花など写生風な模様を入れた意匠が江戸時代にみられる。
[
村元雄]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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