青年トルコ革命(読み)せいねんトルコかくめい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「青年トルコ革命」の意味・わかりやすい解説

青年トルコ革命
せいねんトルコかくめい

オスマン帝国末期の立憲革命。アブドゥル・ハミト2世専制政治を打倒し,第1次メシュルティエト期の憲法の再発布と議会の再開とを要求する「青年トルコ」運動は,青年将校,学生,知識人を主体とした秘密結社「統一と進歩委員会」を中心に展開された。1908年7月,この運動の拠点セサロニキでアフマド・ニヤジ,エンベルら青年将校が武装蜂起すると,アブドゥル・ハミト2世は憲法復活と議会の再開を宣言した。1908年以後「青年トルコ」政府内部の権力闘争に勝ったエンベル・パシャジェマール・パシャタラート・パシャらの汎トルコ主義・親ドイツ政策は,これを利用したドイツとの提携を深め,第1次世界大戦では枢軸国側に加わってオスマン帝国を破滅に導いた。しかし,この時代に展開された民族主義的経済・社会政策は第1次世界大戦後のトルコ革命によって引き継がれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android