静電電圧計(読み)せいでんでんあつけい(英語表記)electrostatic voltmeter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「静電電圧計」の意味・わかりやすい解説

静電電圧計
せいでんでんあつけい
electrostatic voltmeter

相対する2つの帯電電極板の間に作用する静電力を利用した電圧計直流交流いずれにも用いることができる。動作原理によって,電極板の一方平行移動するものと,電極板の一方が回転するものに大別される。駆動トルクは加えた電圧の2乗に比例する。電圧で作動するので消費電流が微小,したがって高電圧低電流回路の電圧測定に最適である。また周波数特性が良好で,直流と交流との指示の差が小さいので,交流の標準電圧計に応用される。

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世界大百科事典(旧版)内の静電電圧計の言及

【電圧計】より

…可聴周波では整流形電圧計も用いられる。kV以上の直流,交流の高電圧測定には静電電圧計が用いられる。高周波電圧の測定にはダイオードで整流,コンデンサーを充電,その端子電圧を可動コイル形計器で指示させる電子電圧計が用いられる。…

【電位計】より

…ふつうに用いられる電圧計に比べ,入力抵抗が1014~1016Ωと非常に高く,放射線,静電気,絶縁材料などの分野で,電位,絶縁抵抗,電荷,微小電流などの測定に用いられる。また指示計器である静電電圧計は入力抵抗が大きく,電位計の一種と考えられ,高電圧測定に用いられる。【平山 宏之】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」