面縄貝塚(読み)おもなわかいづか

精選版 日本国語大辞典 「面縄貝塚」の意味・読み・例文・類語

おもなわ‐かいづか おもなはかひづか【面縄貝塚】

鹿児島県徳之島の砂丘および珊瑚礁崖にある縄文時代後期以降の貝塚群。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「面縄貝塚」の意味・わかりやすい解説

面縄貝塚
おもなわかいづか

鹿児島県大島郡伊仙町面縄にある石器時代遺跡群。徳之島南岸の旧入り江周辺に4遺跡がある。第1貝塚と第3貝塚は隆起サンゴ礁の崖下(がいか)にあり、遺跡群の西と東の端に位置する。ともに兼久(かねく)式と称する土器を出土して、時代は若く弥生(やよい)後期に該当する。第2貝塚は海岸砂丘に立地し、陸産の巻き貝(オキナワヤマタニシ)を主とし、シャコガイヤコウガイを出土する。宇宿(うしゅく)下層式と称する土器のほか、石器、骨器、貝器などを出土する。縄文後晩期に該当する。第4貝塚は隆起サンゴ礁崖にできた洞穴と前庭部に立地し、宇宿上層式・下層式の土器・石器・骨器のほか、人骨も出土した。継続の期間は縄文後期より弥生期に至る時期に該当する。

[河口貞徳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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