顕事(読み)あらわにごと

精選版 日本国語大辞典 「顕事」の意味・読み・例文・類語

あらわに‐ごとあらはに‥【顕事】

  1. 〘 名詞 〙 現世万般の政治。人間界に現出する万般の事象。神の世界が、目に見えない幽冥(ゆうめい)事であるのに対していう。あらわのこと。
    1. [初出の実例]「今よりして、世の中の顕事(アラハニゴト)は皇孫尊(すめみまのみこと)これを所知看(しろしめ)すべし、〈略〉顕事とは、世の人の行ふ事業にして、いはゆる人事(にんじ)なれば」(出典:玉くしげ(1789))

顕事の語誌

書紀‐神代下」に見える「顕露之事」「顕露事」を「書紀」自身「顕露、此をば阿羅播弐(アラハニ)と云ふ」と訓釈しているが、この、形容動詞の連用形と考えるべき「あらはに」を名詞と解して、後世「あらはにのこと」と訓読したところから生じた語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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