風の電話(読み)かぜのでんわ

知恵蔵miniの解説

風の電話

岩手県大槌町に置かれている私設電話ボックスの名称。2010年冬、いとこを亡くした同町の庭師・佐々木格が、海辺の高台にある自宅の庭に白色の電話ボックスを設置し、どこにも電話線がつながっていないダイヤル式の黒電話「風の電話」を置いた。翌年3月11日に発生した東日本大震災を受け、敷地を整備し、祈りの像や海岸に向かうベンチがある「メモリアルガーデン」を併設。また、12年4月には2階建て約40平方メートルの建物を造り「森の図書館」として開館した。同館には全国から約4000冊が寄贈され、完全予約制で入館できる。電話ボックス内には風の電話と1冊のノートが置かれており、やって来る人は、電話で亡き人に思いを伝えたり、ノートに気持ちを書いたりする。電話機の横には「風の電話は心で話します 静かに目を閉じ 耳を澄ましてください 風の音が又は浪の音が 或いは小鳥のさえずりが聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さい」と記してある。これを元に14年2月、絵本『かぜのでんわ』(いもとようこ作・絵、金の星社)が刊行されている。この地には14年7月までに、のべ1万人以上が訪れているという。

(2014-8-21)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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