飼放し(読み)カイハナシ

デジタル大辞泉 「飼放し」の意味・読み・例文・類語

かい‐はなし〔かひ‐〕【飼(い)放し】

家畜などを放し飼いにすること。
大坂新町の遊里で、正月2日に遊女たちに自由に郭外に出るのを許したこと。

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精選版 日本国語大辞典 「飼放し」の意味・読み・例文・類語

かい‐はなしかひ‥【飼放】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 家畜などを放し飼いにすること。野飼い
  3. 束縛しないでその者の自由にさせておくこと。
    1. [初出の実例]「常住われと寝たおれが、今は飼(カ)ひ放(ハナ)しの独り身で」(出典歌舞伎・傾城青陽𪆐(1794)三)
  4. 江戸時代、正月二日遊女屋自家にかかえている遊女たちに家を出て遊び歩くのを許すこと。追放(おいはなし)
    1. [初出の実例]「二日は養放(カイハナ)しとて廓中一統に門を出る事をゆるす」(出典:洒落本・虚実柳巷方言(1794)中)

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