駿河郷
するがごう
「和名抄」諸本にみえる郷名。訓を欠くが、スルガであろう。天平九年(七三七)一〇月の平城京跡出土木簡(「平城宮木簡概報」三一―二五頁)に「駿河国駿河郡駿河郷中男煎一升」とみえる。郷里制の時期の木簡であるにもかかわらず、駿河郷とだけあり里名がない。比定地は諸説あり、(一)現清水町長沢付近(駿河志料)、(ニ)現沼津市中心部から同市大岡付近(沼津市誌)、(三)現長泉町納米里付近(大日本地名辞書)、(四)東田子の浦砂丘上の現沼津市丸子町・西間門・大諏訪・松長付近など。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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