朝日日本歴史人物事典 「高間伝兵衛」の解説
高間伝兵衛
享保期に江戸で知られた富商。米価低落への対応のひとつとして享保16(1731)年に幕府から命じられて買米役人として大坂金蔵の貨幣で米穀の購入に努めた。同18年に江戸に起こった打ちこわしに際しおよそ2000人に自宅を襲われた。もっとも打ちこわしに襲われたことについて『草間伊助筆記』では「米穀買占高直に売出し」たことによるとしているが,『徳川実紀』では「府内の米をかひ置によれりとの流言」によったと弁じられている。のち延享1(1744)年に江戸買米に際し兵庫屋弥兵衛らと共に各5000石をあてられるほどの富商であった。<参考文献>土肥鑑高『江戸の米屋』
(土肥鑑高)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報